治療法 ~鍼灸なのに西洋医学~からの続きです。
鍼灸は「治療法の名前」であって必ず東洋医学と言うわけではない。という話でしたが東洋医学式の鍼灸が全て同じかと言うとそうではありません。

現代の東洋医学的な鍼灸は様々な流派に分かれていて考え方も方法もそれぞれです。 西洋医学と東洋医学の折衷派も多数あります。 1人一流派と呼ばれるくらいに多彩なので世の中にある鍼灸はみんな別のものと言ってもいいかもしれません。 これは目に見える手法が違う場合もありますし、考え方そのものが違っている場合もあります。

東洋医学は昔からの経験に基づいた医学なので「効けばなんでもいい」という考えがあります。そのための「なんでも」の部分がかなり自由なのですね。 これが西洋医学とは明らかに違っている部分ですし東洋医学の長所でもあり欠点でもあります。

考え方も手法も人によって違うということは同じ病でも治療車によってその効果が違うということです。 西洋医学であれば「同じ病に同じ治療で同じ効果」が一応の触れ込みですからどこの病院に行っても基本的には同じです。 しかし、東洋医学の場合は治療者個人の技量によって随分と効果が変わるので行った治療院、担当した施術者などで同じ病でも治ったり治らなかったりが起こるのです。

私も自分の治療に自信を持っていますが、だからと言ってなんでも治るわけではありません。少しでも患者さんの希望に答えられるよう、せめて勉強と努力は続けていきたいと思っています。